自分の過去の記憶を呼び起こす小説・・・『このあたりの人たち』


これは忘れ去っていた自分の昔の行動や出来事についての記憶、そして、目の前に見えるものとは違う、自分だけに感じられることを書き記しなさい、というお告げだった。川上弘美の『このあたりの人たち』(文春文庫)を読んで分かったことだ。

それほどまでに川上の短篇集は奇妙きてれつで、いまこの世にある出来事とは違う、夢の中の世界のようだった。

解説は古田日出男が書いている。つぎのようだ。

“いっぽうで、書名が書名だから、「・・・『このあたり』ってどこだろう?」とも考えざるをえない。これは、つまり、地理とか土地の地図(的なるもの)を知りたいという欲求で、再度この衝動を言い換えるならば、時間に対しての「空間」をつかみたい、となる。ところが、冒頭からふれてきた素敵な“鳥の目”の、その「空間把握にはぜんぜん執着しない」感じはとうだ。”

時間感覚は未来に過去に自由自在だし、場所感覚もそこかしこに自由自在。

だから読み手のそれぞれは、自分自身の過去に遡って記憶をもとに話をし始めたり、その時に見えた未来の夢や素顔を形にしてゆきたくなる。

そんな不思議な掌篇だ。

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